酒モン ゲットだぜ!!

  酒を飲んでいて遭遇・捕獲した酔っぱらいのモンスター達、略して「酒モン」について綴っていくブログ

酒を飲んでいて遭遇したモンスター達について綴っていくブログです。 長編・短編・色々とございます。

申し訳ない気持ちにさせるおっさん

今回はJR吹田駅大阪府吹田市)で捕獲した

酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)

の話だ。

 

JR吹田駅も仕事でよく行く駅なのだが、

駅前には大きな商店街があり、

表通りから裏通りまで

様々な飲み屋が散在している、

探検しがいがある街だ。

散在って熟語の使い方、

これで合ってる?

 

そんな吹田駅の北側に古い商店街が

あるのだが、その商店街の並びにある、

僕が行くにしては小綺麗な居酒屋に

飛び込みで入ってみた。

店内もきちんと整頓された綺麗なお店で、

カウンター席が10席くらいと

テーブル席が2つあり、

店内には常連さんと思しき

おっさんが3人、飲んでいた。

 

僕はちゃんとした店では緊張する、という

特異体質なので、普段より遠慮がちに、

カウンターの端っこの方に座ろうとした。

すると、店のママさんらしき人が、

こっちに来たら?と言ってくれ、

常連さんたちのど真ん中で飲む事になった。

 

常連さん達は、隣同士で飲んだらいいのに、

全員が少し離れた席に座り、

大声でみんなで話しているという、

ノンソーシャルディスタンスを

絵に描いたような様相だった。

あ、ちなみにコロナ前の話ですよ。

あと、様相って熟語の使い方、

これで合ってる?

 

僕は、ビールと手羽先揚げを食べながら、

おっさん達の話を聞いていたのだが、

おっさんAの

「楽して儲かる話なんか無い!」

という発言から、

おっさんAとおっさんBの間で、

「そんなもんは無い」というテーマで

激論が始まった。

 

おっさんBが

「見た目はこってりしてるのに、

 食べたらあっさりしてる

 ラーメンなんか無い!」

と言うと、店内には

「う~ん・・・」という

微妙な空気が流れた。

それを受けておっさんAが

「夏涼しくて、冬は暖かい布団なんか無い!」

と言うと、そのあまりにも見事な例に

店内は「おおっ~!」と、どよめいた。

 

すると、おっさんAはなぜか、

おっさんCに

「はい、次!」

と急に話を振った。

おっさんCは急なことに

戸惑いながら、

「殺人していないのに死体遺棄はしない」

と、よう分からんことを言った。

おっさんAは

「まぁまぁやな。

 でも急に考えた割には良かったで!」

と満面の笑みで言った。

 

僕はみんなのやり取りを聞きながら、

常連さん同士が仲良しな、

いい飲み屋さんやなぁと

思いながら、飲んでいた。

するとおっさんAは、急に僕に

「じゃあ、次、兄ちゃん!」

と話を振ってきた。

僕は、頭をフル回転させ、

何とか思い付いた

「軽いのに丈夫な物はない!」

というのを言おうと思ったのだが、

あまりの急な出来事に慌てて

「軽いのに重い物は無い!」

と言ってしまった。

 

店内は一瞬、シーンとなった。

おっさんAは

「軽いのに重い物って・・・。

 兄ちゃんには期待してたのに、

 ガッカリやわ。」

と本当に悲しそうな顔で言った。

僕は、おっさんの

期待に応えられなかったことが

申し訳なくなり、

なんかスイマセン、と謝った。

おっさんAは

「残念や・・・」

と本当に凹んだ様子で、

おっさんBは

「仕方ないやんか。

 兄ちゃんもまだ若いねんし。」

と、おっさんAを慰めていた。

 

僕は申し訳ない気持ちでいっぱいで、

うなだれて店を出たのだが、

帰りの電車の中で急に我に返り、

あんな急に話を振ってきたら、

そら、うまいこと答えられへんやろ!

なんで俺がこんな申し訳ない気持ちに

ならなアカンねん!

おっさん死ね!

と心の中で叫んだ。

 

今回捕獲した酒モン

・高揚タイプ

・レア度・・・☆☆