酒モン ゲットだぜ!!

  酒を飲んでいて遭遇・捕獲した酔っぱらいのモンスター達、略して「酒モン」について綴っていくブログ

酒を飲んでいて遭遇したモンスター達について綴っていくブログです。 長編・短編・色々とございます。

ナッツのおっさん

久々の更新ですが、短編です。

今回は、最近の超重点パトロール区域である

神崎川大阪市淀川区)で捕獲した

酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)

の話だ。

 

神崎川駅は大阪の北の端にあるのだが、

どれくらい北の端にあるかというと、

淡路駅とほぼ同じくらいの北緯である。

まぁ、あんまり大阪市内の「北緯」を

気にしてる人はおらんやろけど・・・。

 

神崎川駅の北側の改札口を出て、

目の前にある橋を渡ったら

すぐに豊中市であることからも

どれだけ大阪市の北の端にあるかを

ご理解いただけると思う。

いや、最初からこの説明でええやん?

「北緯」がどうたらとかややこしいだけやん?

 

そんな字数稼ぎはいいとして、

神崎川は、駅前に細長い

アーケードの商店街があり、

点々とだが、広範囲に渡って飲み屋がある

探検のしがいがある街である。

 

その日、僕は自分の能力の低さと

社会性のなさ、貪欲さの欠如、

努力不足、怠惰で悲観的な性格などに

嫌気がさして、仕事を早めに切り上げ、

神崎川に飲みに行くことにした。

いや、僕ってそんなに欠点ばっかり?

ええとこも少しはあるんとちゃうん?

 

そんな字数稼ぎは置いといて、

17時半頃に阪急の神崎川駅に着き、

商店街に滑り込んだ。

商店街に滑り込んだって、

表現がおかしいな・・・。

 

とにかくすぐにでも飲みたかったので、

とりあえずの1軒目として、

その商店街の中にある

老舗の居酒屋に滑り込んだ。

いや、また、滑り込むんかいな・・・。

 

その居酒屋はなかなかの大箱で、

外からは窺い知れなかったのだが、

中に入ると大勢のお客さんで賑わっていた。

僕は端っこの方のカウンターに座り、

ビールを注文して、美味しいけど、

原材料がよう分からん煮物で飲みはじめた。

 

しばらくすると隣で飲んでいたじいさんが

話し掛けてきた。

こういう「THE 地元」な居酒屋で

飲んでいる時の一つ目の質問は大体が

「この辺に住んでるん?」であるが、

今回もまさにそうだった。

僕が大阪市北区から、酒を飲むためだけに

神崎川駅に来たことを告げると、

じいさんは驚いて、

「北区やったら、梅田の方が近いし、

 若い人も多いし、楽しいで。

 梅田に行った方がええんとちゃう?」

と、神崎川観光大使としては

あるまじき発言をした。

いや、まぁ、じいさんは別に

神崎川観光大使とちゃうねんけど。

 

その後も、色々と話をしながら

飲んでいたのだが、

「納豆って体にええからな、

 俺は毎日食べてるんや。」

と、じいさんが突然、納豆の話をしてきた。

僕が、そうなんですか、と返答すると

じいさんは、

「あと、ナッツも体にええからな。

 酒のつまみによう食べてるんや。」

と、今度はナッツの話をしてきた。

僕が、ナッツも体にいいんですね、と言うと、

じいさんは得意げにこう言った。

「そらそうや。納豆もナッツも

 元は同じもんや。

 納豆の複数形がナッツやからな。」

 

いや、じいさん!

絶対に違うし!!

敢えて言うなら、納豆の複数形は

「ナットウズ」やろ!!

それも多分違うけど!!

 

その後、じいさんはご機嫌で、

僕より先に店を出て行った。

じいさんが出て行った瞬間、

店のおばさんに、なぜか

「お兄さん、ごめんね。」

と謝られた。

 

 

今回捕獲した酒モン

・誤解タイプ

・レア度・・・☆☆☆