シャーロック・ホームズのおっさん
またまためっちゃ久しぶりの更新です。
今回は最近の重点パトロール地域になっている
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話である。
南口に出ると大阪市、
西口を出て橋を渡ると豊中市になるという
とんでもない駅だ。
いや、そんな駅は他にもあるやろ?
それほどとんでもないわけでは
ないと思うねんけど。
そんなことはいいとして、
南口を出てすぐのところには
いい感じの商店街があり、
その商店街の中や周辺に
いい感じの飲み屋さんが点在している。
今回はそんな神崎川で遭遇した酒モンの話だ。
その日、僕は将来のことが不安になり、
もう生きているのも辛かったので、
17時くらいから飲みに行くことにした。
え? 将来が不安なのにお酒を飲みに行くの?
貯蓄とかではなく?
へぇ〜、そうなんや。
ともかく、神崎川駅に降り立った僕は
まずは酒屋さんの角打ちに向かった。
その店は、普通の酒屋さんなのだが、
その店で買ったお酒を
その場で飲むことができるお店で
いつも常連さんで賑わっていた。
いや、そういう店を「角打ち」って
言うんやろ?
先に「酒屋さんの角打ち」っていう
説明をしてるんやから、
もう一回、店のシステムを説明する必要は
ないんとちゃうん?
まぁ、それは置いといて、
僕は焼き鳥とビールで飲み始めた。
しばらくして、近くの席に、
先日も一緒に飲んだ
おっさんがいることに気付いた。
そのおっさんは、
僕とほぼ同年代のおっさんで、
前回は別の立ち飲み屋で
おっさんの方から話しかけてきて、
おニャン子クラブの話をきっかけに
仲良くなったおっさんである。
一文の中に「おっさん」が多いなぁ。
一応プロやねんし、
もうちょっと整理して書かれへんのかな?
そんな自作自演はいいとして、
おっさんも僕に気付き、僕が席を移動して、
一緒に飲むことにした。
小一時間ほど飲みながら、
昭和のテレビ番組のバカ話で盛り上がり、
やがて店を変えて飲むことになった。
そして、次の店に移動している途中に
そのおっさんが酒モンであることが発覚した。
あっ、今回の話めちゃくちゃ汚い話なので、
そういう話が苦手な人は
この先は読まない方がいいかも。
いや、そういうのって冒頭で
言っとかなアカンやろ?
もうここまで来たら
引き下がられへん人もおるで。
ともかく、僕とおっさんは
次の飲み屋を目指して歩くことになった。
相変わらずバカ話をしながら歩いていると、
おっさんが
「うわっ!」
と声を上げた。
おっさんの足元には
酔っぱらいが吐いたであろう例のものがあり、
おっさんはそれを踏みそうになったようだ。
「危なかったわ」
ほっと胸を撫で下ろすおっさん。
そしてそのまま歩き出すのかと思いきや、
おっさんは、例のものを凝視し始めた。
僕は「なんでそんなに見てるねん?」と
思いながら、先に行こうとしたが、
おっさんは僕を呼び止めた。
そして衝撃の一言を放ったのだ。
「見てみ! これほとんどが野菜やで!
健康に気を遣ってる人なんやろな。
しかもよく見たら、あんまり噛んでないで。
ってことは、この人は野菜が好きで
ガツガツ急いで食べたんやろな。」
いや、おっさん!
お前、シャーロック・ホームズか!
他人のゲロの中身から
プロファイリングすんな!
その後、二軒目の居酒屋でおっさんは
「野菜を食べるのは健康のために大切。」と
いうことを何度も力説していた。
その割に自分はミンチカツと揚げ出し豆腐と
タイのあら炊きを注文し、
野菜を食べる気は一切ないようだった。
今回捕獲した酒モン
・迷走タイプ
・レア度・・・☆☆☆
大統領のおっさん
またまた久しぶりの更新です。
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話である。
一番西の端にある駅で、
何を隠そう、僕が大学時代にアルバイトで
家庭教師をしていたお家がある街である。
なので、昔から何度も訪れていたのだが、
そんなにいい飲み屋はないという印象だった。
いや、「何を隠そう」って、
別に隠してなかったけど。
それはいいとして、今年の二月頃に
ひょんなことから久しぶりに千船を訪れて、
奥地まで行ってみたところ、
いい店がありまくりで、
「なんで今まで飲みに来なかったんや!」と
後悔して、急遽、重点パトロール地域に
指定した街である。
その日、自分のサボり気質が
すっかり嫌になった僕は、
16時くらいに仕事を切り上げて
千船駅に向かった。
いや、サボり気質が嫌になったのに、
仕事をサボって飲みに行くって
矛盾がひどいな!
それはそれとして、僕は千船駅に降り立ち、
駅から少し離れたところにある
お目当てのお店に向かった。
その店は角打ちが発展しまくって、
角打ちスペースが店内の大半を占めてしまった
ような酒屋さんで、常連さんのノリもよく、
店内もレトロでいい感じの名店だった。
僕は冷蔵庫から缶ビールを取り出し、
奥のテーブル席に腰掛けて、
つまみを2つほど頼んで飲み始めた。
店内のテレビではアメリカ大統領選挙の
ニュースが流れており、
数人のおっさんがテレビを見ながら、
杯を傾けていた。
「杯を傾ける」って言葉、初めて使うけど、
使い方まちがってないかな?
そんなことは置いといて、
このテレビを見ながら話をしていた
二人のおっさんがまさかの酒モンだった。
「トランプって変な名前やな。
日本人の名前に置き換えたら、
花札さんってことやぞ!」
と、日本語訳がめちゃくちゃなおっさんA。
僕はおっさんBが「なんでやねん!」と
ツッコむと思っていたが、おっさんBの返答は
耳を疑うものだった。
「いやいや、日本人の名前で言うんやったら、
百人一首さんとちゃうんか?」
いや、絶対にそんな苗字はないやろ!
あと、花札さんも多分おらんし!
トランプとは全然違うし!
僕は脳内でそうツッコんだのだが、
その時、頭にあることが浮かんだ。
カルタさんでええんとちゃうん?
「軽田さん」ってなんかいてそうやし。
僕はおっさん二人の話に
この新説を駆使して入っていこうか迷ったが、
全く知らないおっさんの話に
いきなり割って入る勇気がなく、
そうこうしているうちに
テレビは別のニュースになり、
大統領選挙の話題は終わってしまった。
あの時、勇気を持って発言していたら
どうなっていたのか?
今でも毎日そのことを考えている。
いや、全く考えていない。
今回捕獲した酒モン
・誤解タイプ
・レア度・・・☆☆☆
モモンガのおばはん
めちゃくちゃ久しぶりの更新です。
今回は、昨年来の重点パトロール地域である
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話である。
園田は、「園田競馬場」がある街ではあるが、
駅と競馬場はかなり離れており、
意外と、耳に赤鉛筆を挟んだおっさんが
居酒屋に屯していたりする感じではない
街である。
え? どんな街なん?
「屯していたりする感じではない街」って、
文法的にも変やし、説明が下手すぎるやろ?
そんなことはいいとして、
その日、自分のようなダメ人間は
もう生きている意味がないと思った僕は、
仕事を早々に終わらせて、
早い時間から飲みに行くことにした。
生きている意味がないって思ってるのに、
酒を飲みに行くんや。ふ〜ん。
そんな謎の自問自答は置いといて、
阪急園田駅で下車し、駅前から伸びる商店街の
奥地へと向かった。
この辺りには、以前行ったことがある店が
何軒かあったのだが、
せっかくやし、新規開拓したろかしらん、と
思い、以前から気になっていた店に向かった。
その店は、僕の好みからすると
かなり綺麗な外観のお店だったが、
なぜか店の外にまで、
「濃い客が飲んでいそうなオーラ」が
溢れ出ており、この機会に思い切って
入ってみることにした。
店内に入ると、カッコ型のカウンターで
6席くらいの小さなお店だった。
いや、カッコ型って言葉はないねんけど、
コの字じゃなくて、「 の形やねん。
え? 分かりにくい?
でも、これしか表現しようがないねんもん。
あっ、そうか!
L字って言えばよかったんや!
そんな字数稼ぎはいいとして、
その小さなお店のL字のカウンターは
ほぼ満席で、僕は先客に詰めてもらって、
カウンターの隅にようやく座ることができた。
そして、瓶ビールと鶏の天ぷらを頼み、
飲み始めた。
この鶏の天ぷらが揚げたてで美味しく、
ビールも追加して快調に飲んでいたのだが、
ふと横を見ると、隣で飲んでいた
おばはんの荷物の中に気になるものがあった。
それは大きめの虫かごだったのだが、
どう見ても新品で、この店に来る前に
買ってきたようであった。
そのおばはんは酔っ払っており、
おばはんを挟んで僕の逆側に座っていた
おっさんに、いい感じに絡んでいたので、
これは仲間に入れてもらうチャンスだと思い、
この虫かごを突破口に話しかけることにした。
これ、お子さんへのお土産ですか?
僕は精一杯、「真面目な好青年ですよ〜」と
いう空気を出しながら話し掛けたのだが、
おばはんからは信じられない回答があった。
「いや、モモンガを散歩させる時に、
モモンガを入れるのにちょうどいい
大きさやなと思って。
さっき、そこの100均で買ってきてん。」
え? どういうこと?
おばはんはモモンガを飼ってるん?
モモンガって散歩させなアカンの?
これがちょうどいい大きさなん?
虫かごに入れて、それは散歩って言うん?
多くの疑問が頭に浮かんだが、その後、
おばはんにモモンガのことを何度質問しても、
「また今度会ったら教えたるわ」
とはぐらかされて、何も教えてくれなかった。
その後、あのおばはんとは会うことがなく、
虫かごに入れたモモンガを散歩させている姿も
見かけたことはない。
早く、もう一回会いたい!
まるで恋みたいや。
違うわ!!
今回捕獲した酒モン
・迷走タイプ
・レア度・・・☆☆☆
平仮名のおっさん
まさかの、今年初めての更新です。
以前は週一で更新していた時もありましたが、
最近、酒モンの捕獲量が減少しており、
更新が少なくて申し訳ないです。
イカナゴの漁獲高も近年激減していますが、
それと全く同じだと思っておいてください。
いや、全く同じではないねんけど。
今回は、最近の重点パトロール区域である
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話だ。
塚口は、駅の周辺に飲み屋だけでなく
様々な飲食店が数多くあり、
駅前はとても賑やかであるが、
ちょっと駅から離れると
いきなり住宅街になるという感じの街だ。
いや、まぁ、世の中の大体の駅前が
そんな感じとちゃうん?
そんなことは置いといて、
塚口では、そんな住宅街の一角に
なぜか飲み屋がポツンとあり、
しかもその店が軒並み名店だったりする
という不思議な街なのである。
その日、僕は、神戸方面での仕事が
思っていたよりも早く終わったので、
「帰りにどこかで飲んだろかしらん」と思い、
阪急塚口駅で途中下車した。
そして、以前、行ったことがある、
住宅街の中にある居酒屋を目指したのだが、
その途中にめちゃくちゃ気になる店を
発見してしまい、予定を変更して、
そのお店に飛び込んだ。
その店は、昭和の喫茶店のような外観で、
扉を開けたらいきなり廊下のような
細い通路があり、その通路の奥の右手に
カウンターがあるという、見たことがない
特殊な間取りのお店だった。
見慣れない間取りのため、
扉を開けたところで戸惑っていた僕を
奥から常連であろうおっさん2人が、
「奥に入っといで〜」と呼びかけてくれた。
この時の声が既にかなり酔っ払っている
感じだったので、僕は期待に胸を膨らませて
店の奥に歩を進めて、カウンターに腰掛けた。
あ、カウンターに直接腰掛けたのではなく、
カウンターの前の椅子に腰掛けたんですよ。
あと、「歩を進めて」って言葉、
人生で初めて使ったかも?
そんなことはいいとして、
まずは瓶ビールを頼み、カウンターの上に
置いてあった煮物のおばんざいを
2つほど頼んで飲み始めた。
このおばんざいがめちゃくちゃ美味しくて、
思わず同じものをおかわりするくらいだった。
そんなこんなでいい感じで飲んでいると、
先ほど、僕を呼び込んだおっさん2人が、
話しかけてきた。
「お兄さん、若いね? いくつ?」
答えを聞いても大して話が盛り上がらない
質問のベスト3に入るであろう質問をしてくる
おっさん。
しかし、ここは酒モンと仲良くなる
チャンスなので、
「42歳です!」
と、いつものように10歳ほど
サバを読んで答えた。
「そうなんや。結構、年いってるんやな。
30代の真ん中くらいやと思った。」
と、僕のサバをさらに超えてくるおっさん。
そして、サバを超えられて、戸惑っている僕に
おっさんは追い打ちをかけてきた。
「わしはもう70を過ぎてるけどな、
この年になって、改めて、
若いうちに頑張っといてよかったと
思ってるんや。」
なるほど。このおっさんは、
若いうちに仕事を頑張ったので、
今は隠居の身で、毎日好きなお酒を
飲んでいられるのか、と僕が勝手に
納得しようとしたのだが、
やはりこのおっさんは酒モンだった。
「70を過ぎてから、
平仮名を覚えろって言われても、
今からあんなぎょうさんの字を
覚えられへんしな。
若いうちに頑張って覚えといて
よかったわ。」
いや、おっさん!
「若い時に頑張った」って、
平仮名を覚えたことなん!?
おそらく、それは大体の日本人がやってるで!
その後、おっさんは、
「あっ、勝ってるわ!」
と、僕にスマホの画面を見せてきた。
その画面には
「阪神」「タイガース」などの文字が。
おっさんは平仮名だけでなく、
漢字やカタカナも使いこなす
マルチリンガルだった。
あっ、俺もマルチリンガルや!
あと、「サバを超えられて」って何?
そんな言葉ないで!
今回捕獲した酒モン
・迷走タイプ
・レア度・・・☆☆
寿司好きのおっさん
今回は新開地(神戸市兵庫区)で
飲んでいて捕獲した
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話だ。
実は、この酒モンは2019年くらいに
捕獲した酒モンなのだが、
なぜか存在を完全に失念していて、
このブログには書いていなかった。
しかし先日、パソコンがクラッシュし、
データの移行をしていた際に、
今回の酒モンについてのメモが
保存されているのを見つけたので、
改めて記憶を辿り、
今回、日の目を見ることになった次第である。
その日、僕は、自分の性格の悪さと
感情を抑えられない幼稚さと
優先順位の付け方の下手さ加減が嫌になり、
昼からホームタウンの一つである
新開地で飲むことにした。
いや、昔の話やし、
なんで飲みに行ったかなんて忘れてるから、
ここのくだりは嘘なんやけど。
とにかく、僕は何度か行ったことがある
新開地の奥地にある立ち飲み屋さんに
行くことにした。
その立ち飲み屋さんは、20人くらいが入れる
大きめの立ち飲み屋さんで、
その日も昼間なのに
大勢のお客さんで賑わっていた。
僕は、カウンターの端の方に陣取り、
瓶ビールとタコの刺身、ネギのぬたを頼み、
飲み始めた。
いや、昔の話やし、
カウンターのどこに立って、
何を頼んだかなんか完全に忘れてるから、
ここのくだりも嘘なんやけど。
とにかく、この店で飲み始めたのだが、
店内のテレビで動物園の話をやっていたので、
周りで飲んでいたおっさんたちと
「動物同士が戦ったら、
どの動物が一番強いのか?」という
話題になった。
いや、昔の話やし、店内のテレビで
何が流れていたかなんて、覚えていない、と
言いたいところだが、残念ながら、
ここのくだりは本当です。
とにかく、僕も含めたおっさん数人で、
「どの動物が最強なのか?」という
小学生並みの議論が始まった。
「そら、ライオンやろ」
おっさんAは、当然という顔で言った。
「いやいや、虎の方が大きいし、強いで」
おっさんBは、反論した。
「僕はヒグマかゴリラやと思うんです」
実は小学生の頃から温めていた意見を
吐露する僕。
「水中の動物を忘れてるわ。シャチは強いで」
おっさんAは続けた。
「水中の生き物を入れるんやったら、
やっぱりワニとちゃうか?」
おっさんBも食い下がる。
「意外にカバが強いという話も聞きますよ」
僕は子供の頃にわくわく動物ランドを見ていて
仕入れた知識を披露した。
「そうや! 象を忘れてたわ。
あれにはどの動物も勝てへんやろ!」
おっさんAは切り札を出した。
ここで結論が出るかと思われたその時、
横で黙ってこの議論を聞いていた
おっさんCが急に口を開いた。
「俺はアナゴやな!」
あまりにも意外な意見に驚く、
おっさんA・Bと僕。
「もしかして、アナゴって、
噛む力がめちゃくちゃ強いんですか?」
と、僕が聞くと、
おっさんCはさらに驚きの発言をした。
「それは知らんけど、他にはネギトロかな」
唖然とするおっさんA・Bと僕を尻目に
おっさんCは、飄々と話を続ける。
「好きな寿司ネタの話やんな?
俺はアナゴとネギトロやねん」
いや、おっさん!
さっきから、みんなで
ライオンとかゴリラとか言うてたやん!
なんで好きな寿司ネタの話をしてると
思ったんや!
「あぁ、こいつは象の寿司が好きなんや」とか
思いながら、みんなの話を聞いてたんか!?
話のテーマはそこから不自然な形で、
「どの寿司ネタが好きか」というテーマに
移り変わった。僕はもちろん、
だって好きなんやもん。
今回捕獲した酒モン
・誤解タイプ
・レア度・・・☆☆☆☆
ナッツのおっさん
久々の更新ですが、短編です。
今回は、最近の超重点パトロール区域である
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話だ。
神崎川駅は大阪の北の端にあるのだが、
どれくらい北の端にあるかというと、
淡路駅とほぼ同じくらいの北緯である。
まぁ、あんまり大阪市内の「北緯」を
気にしてる人はおらんやろけど・・・。
神崎川駅の北側の改札口を出て、
目の前にある橋を渡ったら
すぐに豊中市であることからも
どれだけ大阪市の北の端にあるかを
ご理解いただけると思う。
いや、最初からこの説明でええやん?
「北緯」がどうたらとかややこしいだけやん?
そんな字数稼ぎはいいとして、
神崎川は、駅前に細長い
アーケードの商店街があり、
点々とだが、広範囲に渡って飲み屋がある
探検のしがいがある街である。
その日、僕は自分の能力の低さと
社会性のなさ、貪欲さの欠如、
努力不足、怠惰で悲観的な性格などに
嫌気がさして、仕事を早めに切り上げ、
神崎川に飲みに行くことにした。
いや、僕ってそんなに欠点ばっかり?
ええとこも少しはあるんとちゃうん?
そんな字数稼ぎは置いといて、
17時半頃に阪急の神崎川駅に着き、
商店街に滑り込んだ。
商店街に滑り込んだって、
表現がおかしいな・・・。
とにかくすぐにでも飲みたかったので、
とりあえずの1軒目として、
その商店街の中にある
老舗の居酒屋に滑り込んだ。
いや、また、滑り込むんかいな・・・。
その居酒屋はなかなかの大箱で、
外からは窺い知れなかったのだが、
中に入ると大勢のお客さんで賑わっていた。
僕は端っこの方のカウンターに座り、
ビールを注文して、美味しいけど、
原材料がよう分からん煮物で飲みはじめた。
しばらくすると隣で飲んでいたじいさんが
話し掛けてきた。
こういう「THE 地元」な居酒屋で
飲んでいる時の一つ目の質問は大体が
「この辺に住んでるん?」であるが、
今回もまさにそうだった。
僕が大阪市北区から、酒を飲むためだけに
神崎川駅に来たことを告げると、
じいさんは驚いて、
「北区やったら、梅田の方が近いし、
若い人も多いし、楽しいで。
梅田に行った方がええんとちゃう?」
あるまじき発言をした。
いや、まぁ、じいさんは別に
その後も、色々と話をしながら
飲んでいたのだが、
「納豆って体にええからな、
俺は毎日食べてるんや。」
と、じいさんが突然、納豆の話をしてきた。
僕が、そうなんですか、と返答すると
じいさんは、
「あと、ナッツも体にええからな。
酒のつまみによう食べてるんや。」
と、今度はナッツの話をしてきた。
僕が、ナッツも体にいいんですね、と言うと、
じいさんは得意げにこう言った。
「そらそうや。納豆もナッツも
元は同じもんや。
納豆の複数形がナッツやからな。」
いや、じいさん!
絶対に違うし!!
敢えて言うなら、納豆の複数形は
「ナットウズ」やろ!!
それも多分違うけど!!
その後、じいさんはご機嫌で、
僕より先に店を出て行った。
じいさんが出て行った瞬間、
店のおばさんに、なぜか
「お兄さん、ごめんね。」
と謝られた。
今回捕獲した酒モン
・誤解タイプ
・レア度・・・☆☆☆
太麺のおっさん
気付いたら、今年初めての更新です。
コロナのせいで、ホンマに変なおっさんと
出会う機会が減り、死活問題です。
まぁ、変なおっさんと出会わなくても、
死ぬことはないねんけど。
今回は、最近の重点パトロール区域である
酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)
の話だ。
北加賀屋は、大正時代には造船の街として、
かなり栄えた街で、今でも大きな商店街が
あり、その周辺にはたくさんの飲み屋がある。
一昨年に、仕事でたまたま通りかかり、
あまりの街の雰囲気の良さに
「近々、絶対に住む!」と決めている
街である。
その日、僕は何もかも上手くいかない自分に
嫌気がさして、最近のお気に入りの街である
北加賀屋に飲みに行くことにした。
17時くらいに地下鉄の北加賀屋駅に着き、
前から目をつけていた、
暖簾や壁が煙で黒くなっている、
ええ感じの焼鳥屋さんに向かった。
店内に入ると、まだ普通の人なら働いている
時間なので、店主と客のおっさんの2人しか
いなかった。
僕は、おっさんの二つ隣の席に座り、
生ビールと数本の焼鳥で飲み始めた。
しばらくすると、おっさんが
「今日は休みなん?」
と聞いてきた。
僕が、
「仕事ですけど、色々と嫌になったので、
早めに切り上げて飲みに来ました」
と正直に答えると、おっさんは
「若いうちはそれでええねん」
と笑顔で返してきた。
よう考えたら、若いうちこそ、
嫌なことも努力して乗り越えないと
アカンような気がするのだが、
僕がおっさんの言葉を否定するのも
おかしいので、
「そうですよね〜」
と、同調しておいた。
こんな気のいいおっさんだったが、
やはり酒が進むと、酒モンへと変貌した。
一時間ほど、たまに話をしながら
飲んでいたのだが、突然、おっさんが、
「向こうのバスが通る道にあるラーメン屋に
行ったことある?」
と聞いてきた。
僕が
「いや、ないです。美味しいんですか?」
と聞くと、おっさんは
「あそこの細麺、太いねん!」
と、コペルニクス的発想の発言をした。
いや、全く、コペルニクス的やないねんけど。
僕が驚いて、
「どういうことですか?」
と聞くと、おっさんは詳細な説明を始めた。
「あのラーメン屋な、おかしいねん。
細麺は思ってるより太いしな、
太麺は思ってるより細いねん。」
いや、おっさん!
それは、お前の「思ってるより」の
基準がおかしいんとちゃうんか!
僕はそう思ったが、
「そうなんですか」
と、おとなしくおっさんの話を聞いていた。
おっさんはさらに興奮して、
「細麺の太さが太過ぎやし、
太麺の細さが細過ぎやし、
細麺が太麺で、太麺が細麺みたいに
感じるんや!」
と、訳の分からないことをまくしたてた。
僕は、
「細麺の太さが太過ぎ」
「太麺の細さが細過ぎ」
という言葉の意味が
頭にスッと入ってこなくて
戸惑っていたのだが、
その気持ちを代弁するように、
これまで寡黙に焼鳥を焼いていた店主が、
「頭がおかしくなりそうやから、
訳の分からんことを言わんといて!」
と、少し怒り気味で注意した。
その後、僕はおっさんにラーメン屋の場所を
詳しく聞いて、食べに行ってみた。
醤油ラーメンを注文し、
「麺の太さは選べるんですか?」
と聞いたのだが、
「うちは、麺は一種類です」
と淡々と言われた。
「あれ? 前は選べませんでしたっけ?」
と白々しく聞いたのだが、
「いや、ずっと一種類です」
と冷たく言われた。
おい! おっさん!
さっきのはどこの店の話やねん!
今回捕獲した酒モン
・高揚タイプ
・レア度・・・☆☆☆