酒モン ゲットだぜ!!

  酒を飲んでいて遭遇・捕獲した酔っぱらいのモンスター達、略して「酒モン」について綴っていくブログ

酒を飲んでいて遭遇したモンスター達について綴っていくブログです。 長編・短編・色々とございます。

聞き間違いのおっさん

今回は短編です。

 

その日、僕は立花(兵庫県尼崎市)で

飲もうと思い、JR立花駅に降り立った。

立花は駅の北側を中心に

たくさんの居酒屋があるのだが、

この日は、いつも行くような濃い店に

行く気分ではなく、

普段はあまり興味が湧かない、

比較的きれい目な店に飛び込んでみた。

だが、 このきれいな店に

酒モン(酒を飲んでて捕獲したモンスター)

が出現した。

 

その店は、カウンターが10席くらいと、

テーブル席が数席ある店で、

若い夫婦がやっているようだった。

僕は、生ビールと特製チャーシューと

山芋キムチを頼み、飲み始めた。

 

しばらくすると、

カウンターの奥の方で、

店主を相手に大声で話していたおっさんが、

急にこちらに話を振ってきた。

 

「お兄さん、どこから来たん?」

と、いきなり、何の目的で聞いてきたのか

分からない質問をぶつけてくるおっさん。

だか、こんなことは居酒屋では

慣れっこなので、僕は、

大阪市内からです、この辺りは

いい感じの店が多いので、

たまに来るんです、と

漫画なら目がキラキラしている描写を

されるくらいの爽やかな笑顔(当社比)で

答えた。

 

おっさんは、

「そうなんや。仕事帰り?

    どんな仕事をしてるの?」

と、さらなる質問をぶつけてきたので、

説明しにくいんですけど、ざっくり言うと

書く仕事でお金をもらっている感じです、

と答えたら、おっさんは

「えーっ!  そんなんでお金もらえるん?」

と大げさに驚いた。

 

まぁ、そんなに儲かってないですけど、

細々とやってます、と僕が答えると、

おっさんは、

「誰がそんなことにお金を払うん?」

とめっちゃ失礼なことを言ってきた。

だが、所詮は酔っ払い同士の会話なので、

僕は怒ることもなく、

仕事を依頼してくれた広告主さんから

お金をいただけるんですよ、

と答えた。

 

するとおっさんは、

こちらの予想だにできないことを言い出した。

 

「なんで広告主が、隠し事にお金払うん?

    恐喝みたいな仕事ってこと?」

 

いや、おっさん!

「隠し事」やなしに「書く仕事」や!

そもそも、恐喝は仕事とちゃうし!

 

その後、このおっさんとは

この居酒屋で何度か顔を合わせているが、

その度に僕のことを

「恐喝くん」と呼んでくる。

 

いや、お前が聞き間違ったんや!

 

 今回捕獲した酒モン

・誤解タイプ

・レア度・・・☆☆☆